O157 特徴

O157の恐ろしい特徴

食中毒の原因菌の中でも、一際目立つのがO157です。
通常は病原性を持っていない大腸菌が、病原因子をコードした遺伝子(病原性遺伝子)
を獲得し病原性を持ったもので、病原性大腸菌と呼ばれるものの1種です。

 

ベロ毒素という腸管上皮細胞に作用して、出血性の下痢を起こし、さらに血液中に
吸収されて全身を巡る毒素を作り出します。

 

春から秋にかけてO157による食中毒が発生した場合、他の菌に比べて
大きく報道されることでも、その特徴が表れています。

 

O157

 

 

強い感染力と発症力

 

通常の食中毒菌が体内に入った場合、100万個〜数億個の菌数が無ければ
発症しませんが、O157は100個程度の菌数でも発症します。
このため、O157の感染症は、他の菌を原因とする食中毒と異なり、1996年8月
より、厚生省により指定伝染病に指定されています。

 

 

長い潜伏期間

 

通常の食中毒菌が体内に入った場合、症状が出るまでの潜伏期間は数時間〜
数日ですが、O157は3日〜14日と長いのが特徴です。
この間も感染者の便などからトイレや浴室を通じて二次感染するほか、発症した
際の原因となった食物の特定も困難になります。

 

 

短い寿命

 

大腸菌は全般的に乾燥に弱く、空気中で物に付着している大腸菌は1時間程度
で98%が死滅します。100%ではありません。
しかし、それが体内に入ると爆発的に増殖しますので、数個でも入れたくありません。
しかも、O157は少ない個体数で発症させます。

 

 

酸に強い

 

多くの細菌は、体内に入った後は強力な胃酸によって死滅してしまいます。
しかし、O157は酸への抵抗力が桁違いに強く、少々弱る程度です。
その後、腸に移ると酸が薄まるため活動が活発になり、20〜30分に1回程度
分裂して、ものすごいペースで増殖します。

 

 

ベロ毒素

 

増殖したO157によって作られた毒素で、腎臓の毛細血管の細胞を破壊し、そこを通る
赤血球も「溶血」という状態にしてしまいます。
溶血とは、体に酸素を運ぶために必要なヘモグロビンという赤い色素が、血漿に漏れ出
る症状で、その状態になった赤血球は死んでしまいます。

 

 

後遺症が続く

 

O157の最も恐ろしい力が、人命を奪うことです。
感染後の発症でも死者が出ていますが、先に書いたように、最初の感染から
20年以上も後遺症に苦しんだ挙句に亡くなる方もいらっしゃいます。

 

後遺症

 

●急性腎不全

 

 溶血によって尿毒症を起こし、急性腎不全に発展する場合があります。
 透析治療が必要になる場合もあります。

 

●溶血性尿毒症症候群

 

 下痢や発熱などの、食中毒の症状が治まった後に、排尿の量が少なかったり、
 体が著しく浮腫むなどの症状が出ることがあります。

 

●脳症

 

 溶血性尿毒症症候群を発症した人の20〜30%の人が脳症を発症します。
 痙攣や意識喪失が起こり、最悪の場合は死に至ります。

 

 

●腎血管性高血圧症

 

 腎臓の毛細血管が破壊されたことによって発症する後遺症で、長期の
 治療が必要になります。
 感染、発症後、20年経って亡くなった方は、この後遺症でした。

 

 

感染の形態

 

感染者は、一定の地域内に数名程度、散発的に表れることが多いのが
O157感染症です。
1か所で20名程度の患者さんが発生すると、それは大流行と言えます。

 

 

 

O157に代表される腸管出血性大腸菌は、他にO26やO111があります。

 

 

病原性大腸菌O157は、他の細菌と同様、アルコール系消毒剤で除菌可能ですが、
病院・飲食店で大人気の除菌剤チャーミストならO157もインフルエンザもノロウイルスもこれ1つで除菌できるので、
消毒剤を2種類も用意する必要がありません。

 

また、アルコールは揮発性が高いため、除菌時間を十分長く取ることができません。
高い除菌効果を得るためには、ある程度の時間が必要です。

 

 

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